個人美容室経営で材料費を抑えるポイント5つ考えてみた

みなさんこんにちは。僕は一人で美容室経営をしているのですが、

美容室経を健全に経営をしていく上で必ず抑えておきたいのが材料費です。

ここをきちんと抑えていかないと売り上げを上げても中々利益が上がらないという現象に繋がりますのでとても大切な要素になってきます。

そんなこと当たり前だろと思うかと思いますが、実際営業が忙しくなってきて時間に追われてくるとその辺の意識は意外と甘くなりがちです。

 

というわけで今回はこの材料費をおさえるポイントというのをお話していきます。

ちなみに補足ですが、この材料費についてはカラー剤やパーマ剤、処理剤、ヘアケア剤といったメニューに使うものを指しておりますので、

練習用のウィッグなどは別に考えてます。

 

個人美容室経営をこれから考えている方には特に意識して欲しいところですし、すでに1人で経営されてる方には今更かもしれませんが参考になればと思います。

 

個人美容室経営における材料費の大切さ

まず美容業界では材料費は売り上げの10%以内に抑えようというのが定説です。

特に個人美容室では売上を上げるプレイヤーが自分一人だけですので天井がすぐきてしまいます。なので、いかに材料費の無駄をなくすかというのが利益に大きく直結してきます。

 

例えば月の売り上げが100万あるとするなら、材料費は10万以内にしましょうということになりますよね。

仮に家賃や光熱費、通信費、雑費といった固定費を15万くらいと考えると、

100(売上)−10(材料費)−15(固定費)=75(粗利)

これがざっと粗利になります。

そしてこれがそのまま利益とするなら年収900万です。

 

これがもし20%だとすると

100(売上)−20(材料費)−15(固定費)=65(粗利)

これが利益とするなら年収780万になってしまいます。

 

この差をどうみますか?大したことないですか?

もしこれが10年続けばざっと1000万の利益の差になりますので、個人的にはそう思うとかなりデカい数字だと思います。

 

売上が下がれば尚のこと年収に影響する

上では月の売上100万で例を挙げていきましたが、ちなみに僕はこんなに売り上げは上がってませんw

そして個人美容室の場合、先ほども話したように売上の上限にすぐ届いてしまうので、売上が低いと尚のこと材料費の圧迫が大きく影響してきます。

なぜなら売上が低くても固定費はほぼ変わらないからです。ここにさらに変動費である材料費が大きいと利益を圧迫してきます。

 

例えばこれが売上70万で材料費10%とすると(固定費は同じ15万で考えてます。)

70(売上)−7(材料費)−15(固定費)=48(粗利)

48が利益となります。これだとざっくり年収570万です。

 

ではこれが20%となると

70(売上)−14(材料費)−15(固定費)=41(粗利)

となります。これだとざっくりで年収490万です。

 

10%であれば600万弱、20%であれば500万弱となります。

こうなるとかなりリアルな数字に感じられるのではないでしょうか?

 

実際売上100万を個人美容室であげようと思うと都市部か田舎かでも価格帯は変わってくると思いますが、僕のような田舎では結構厳しいなと感じています。

なのでこの記事を読んでる方がどれくらいの価格帯でやろうと思っているか、やっているかで差は出てきますが、中の下くらいの価格帯だと結構近い数字になってくるのかなと思います。

僕の実際の年収については

個人美容室の年収はどれくらい?僕の実際の年収を公開します。

にて話してます。

とまあ売上100万と70万ではかなり差がある例を挙げましたが、売上が下がってくると影響あるよということで、しっかり材料費を意識していこうという話です。

 

実際の材料費の節約。ポイント5つ。

ではここからは実際に僕が気を付けている材料費の節約ポイントについて書いていきます。

当たり前のことばかりかと思いますが良ければ目を通してみてください。

 

①薬剤の使用量を徹底する。

まずは使用するカラー剤やパーマ剤、ストレート剤の使用量はきっちり徹底して節約していきましょう。

カラー剤はお客様ごとにちゃんとカルテに使用量をメモしておくことで無駄遣いを減らせます。

ちなみに僕はカラー剤ごとに1g単価いくらか割り出して、オキシも1ml単価を出してお客様一人にいくらかかるかは把握してます。(この辺も偉そうに言うことではないですが。)

カラーの価格もここから10%以内におさまるよう設定の目安にしてもいいと思います。

 

普通に雇われていた時から当たり前のように言われていたかもしれませんが、いざ自分の財布から出ていくとなるとよりシビアになってくると思います。

実際に僕が本気で材料費を意識し始めて1ヶ月間営業した後にカラー剤の減りが遅くなったのは感じました。

 

一人当たり全体カラーで30g無駄にすると、

1ヶ月30人すると900gのカラーが無駄になります。約10本ちょっと無駄になるので、カラー剤の種類にもよりますがこれだけで1万円弱もの材料費が変わってくるわけです。

個人美容室で1万円の材料費ってのはかなりでかいです。

1人でやってると中々途中で薬剤を作り足しするのは面倒なのもあるので、一人一人しっかりカルテに記載しておきましょう。

 

②無駄に処理剤をつかわない。

実はここが意外と材料費かかってます。

最近ではいろんなメーカーからいろんな処理剤が出てます。

ケラチン一つとっても凄い数ですね。そして良いケラチンは高い…。

他の処理剤にしても数年前からプレックス剤なども台頭してきており、この辺もまあまあいい値段します。

 

確かにこれらの処理剤の良いものを使っていてるとリターンのお客様の状態も良くなってるケースもありますし、色持ちが良くなったという声もいただくので良いのだと思います。

ただ髪の中の見えない中、いろいろ検証されながらのものなのでどこまでどうかと言われるとわからない部分もたくさんあるのかなと思ってます。

なのであれこれ使うのは材料費的には得策ではありません。

 

ここで材料費を抑えるポイントは2つ。

 

●自分が信頼できるメーカーのものから最低限絞って使う。

まずは自分で調べて使ってみて信頼できるメーカーのものから最低限絞ってつかっていきましょう。

ラインナップをフルで揃えるとなると結構費用がかかりますので、

もしそれを全て使うのであればトリートメントメニューとして用意するか、はなからセットメニューとして価格設定したメニューを作っても良いと思います。

絞って使うのであれば、ケラチン補充、後処理系などあたりがコスパ抑えながらケアできるのではないかなと思います。

ちなみに僕はですが、カラーの後処理であれば、過酸化水素除去、アルカリ中和、ケラチン、cmc補給あたりに絞ってます。

これはカラーに組み込んであって、それ以上していくのであればトリートメントメニューとしてやってます。

 

●検証してみて同等の効果が得られそうであれば安いものを使う。

また同じ効果を得られそうなものがあるのであれば実際検証してみて、そちらと遜色なければ安い方に変えてみてもいいと思います。

ケミカルに関しては正直どこまでが正しいかわからないところはあるので、

自分がどうしたいか?どこまでしたいか?

そこにコストを当てはめて価格設定などを考えていくと材料費を抑えていけますね。

 

③シャンプー剤なども無駄使いしない。

また毎日必ず使うので意外と無駄遣いしてしまうシャンプー剤などの無駄遣いも気をつけましょう。

1プッシュで済むところ2.3プッシュと使っていくと単純に2.3倍のペースでシャンプー剤が減っていきます。上手に使えば3ヶ月持つものが1ヶ月半でなくなればシャンプーの材料費は一年で倍変わってきます。

こうしたところもついつい忙しいと見逃してしまうので要チェックです。

特にシャンプーやトリートメントは業務サイズで2リットルとか大きければ4リットルなどもありますので、1回の購入費用が高くなりがちですので、気持ち的にも購入回数がへると節約できてる感覚が出てきやすいかと思います。

 

④塗布はなるべくウェットに。

ここは技術的な好みもありますので、

あくまで参考までにしていただきたいのですが、薬剤の塗布はなるべくウェット塗布が節約になります。

もちろんスピーディに塗布できる、ムラになりにくいなど技術的な側面もありますが、

塗布量を抑えられるという部分も大きいです。

 

僕の場合はカラーはほぼウェット塗布でいきますが、ストレートは逆にほぼドライ塗布でいきます。

一時期はウェット塗布でもやってたのですが、

  • 色によるダメージが見えにくい
  • 履歴や癖残りが見えにくい
  • 事故るリスクを減らして安全に塗布したい

といったところから今ではドライ塗布に戻しました。

 

ここに関しては塗布量を使ってしまいますが、僕の技術ではクオリティが担保できないのと、精神衛生上良くないのでここは割り切っています。

 

またストレートの場合はカラー以上にタイムラグを抑えたいのと薬剤作るのに時間かかることもあるので、ここも割り切ってあえて少し多めに作ってます。

この辺は自分の技術や仕事のしやすさ、こだわり、性格などにもよるのでしっくりくる方法を選んであげるのが一番かと思います。

 

⑤トリートメントなどプラスメニューはしっかり使う。

ここまで節約について話しましたが、トリートメントなどのプラスメニューに関してはしっかり使うのが大切かなと思います。

こうしたプラスメニューは効果を実感してもらわないとリピートしてもらえません。

 

なのでここはケチらずむしろしっかり使います。もちろん髪質に合わせて適正量を使うことが大切で、やりすぎると重くなったりベタついてしまうようなことは避けましょう。

ただここでは材料費を気にしてそれぞれ何プッシュしか使わないとかではなく、髪の状態をみながら、触りながらそれに合わせて使っていくのがいいかなと思います。

 

ケチと節約は違う

ここまでいろいろ話しましたが、前提としてケチと節約は違うのでそこは補足しておきます。

ここまで話した内容は全てちゃんと施術に影響がない範囲での話ですので、ケチってしまうことでカラーやパーマのクオリティに影響が出たりするのはそもそもダメなので気をつけましょう。

トリートメントに関してはそこを気にせずやってくださいという話でした。

 

10%以内に抑えるのが段々と厳しくなってくる。

また最近ではなんでも価格が高騰して行ってますが、材料費の高騰も徐々にでてきてます。

既存の商品の値段が上がるのもありますが、新しい商品の値段が高いというのもあります。

 

のである程度自分の使いたいものを使いながら10%以内に抑えていくとなると、しっかりメニューに価格転嫁していかないと厳しくなっていくかなと。

 

ですが、実際営業していて途中から料金アップさせていくのはなかなか難しいというのが本音です。

なのでこれから1人美容室で開業していこうという方は、材料費や1ヶ月残したい利益などから逆算してメニューの価格を設定していくことが大切になってきます。

また材料費だけでなく、水道光熱費や雑費部分などの目に見えにくいとこも徐々に値段が上がってきてますので、この辺も考慮した価格設定が必要ですね。

僕は紙媒体が好きなのでいまだに雑誌も置いてますが、この辺もやはり昔に比べるとだいぶ高いです。

とはいえ、この辺は実際営業していかないと見えにくい数字ではあるので概算でいいので少し高めに考えておくと良いと思います。

 

材料費だけでなく実生活の固定費もおさえよう

ここまで個人美容室の材料費の節約について話してきましたが、最後に

個人の実生活の固定費も抑えよう

というのもオススメというかぜひやっていただきたい。

当たり前ですが、毎月のように収入が変動するので、自分の固定費というのは削れるのなら削っておいたほうが良いのは言うまでもありません。

 

ましてや最初開業したての頃は借り入れの返済もあるでしょうから中々に利益を圧迫してきます。

お店の固定費というのは削るのにも正直限界があるので無理ですが、個人の固定費というのはしっかり見直してみてください。

僕が燃え尽きた時にした収支の見直しについて

今回はこれにて。ありがとうございます。

 

 

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